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人材を採用する!

2017年08月11日

 

人材採用にかかるコスト

 

新しい人材を獲得するというのは、一筋縄ではありません。「求人広告を出して採用して、人件費払えばいいんでしょ?」と思っている人は残念ですが、この先大いに苦しみますよ。

 

まずは求人費用。

求人広告を出稿する場合、一番小さい枠だと1週間で平均2~4万円、大手求人広告会社だと4週間で20万円以上です。
でもこれで採用できれば、ラッキーだと言えるでしょう。もし人材紹介会社を利用することになったら、採用した人材の年収の20~30%を支払うことになります。さらに、採用手続きを行うための時間的コストもかかります。
また面接では、採用基準などを作るためのコストも必要です。

 
そしていざ入社となれば、各種保険やそれに伴う社労士報酬、税理士に支払う給与計算などの報酬、制服などの貸し出し費用、教育期間の人材コストなど・・・。
人材採用時に発生するイニシャルコストと、その後に継続的に必要となるランニングコストは、経営者にとって想像以上の負担になります。

 
一般的に人件費は月額報酬の1.5倍程度と言われています。ということは給与30万円の社員を1人雇うと、1ヵ月約45万円のコストがかかるという訳です。

社員を無保険にする? それは違法です!
社会保険を付けない? それでは従業員が集まりません。

 
人を雇用することには、多くのコストと責任が発生します。
しかし幸いなことに、現在の制度では正社員を雇用する際や教育する場合などに申請できる、助成金などが多くあります。これらを上手に活用することで、少なくともイニシャルコストはかなり減らせます。

 

 

事業は人材がすべて!

当たり前のことですが、経営者という頭脳があっても、実行してもらうスタッフがいなければ絵に描いた餅です。
新規事業のスケジュールの立て方も、以前は計画が完成した段階や店舗内装に取り掛かり始めてから、スタッフを募集しても大丈夫でしたが、現在は大枠の構想ができた段階であたりをつけていないと遅いでしょう。それほど人材の確保は困難なのです。

では具体的にどうすれば良いか見ていきましょう。

 

 

採用基準を作る

ここで注意しなければいけないのは、「採用する基準」と「採用される(就職する)基準」の両方を作るということです。

 

【採用する基準】
技術力、責任感、統率力、マネージメント力、協調性、成長性、過去の実績、得意分野、企業理念の理解と共有、知識、行動特性。

【採用される基準】
給与、福利厚生、職場環境、教育システム、キャリア形成、会社の成長性、人間関係、アフターフォローの有無、与えられるポジション。

 
大企業の人事部などは、これらを体系化して人材を採用しています。同じように、小規模事業者である飲食店や美容院などの経営者も、上記の基準を点数化して使うと良いでしょう。

・採用基準の例:技術力は10点満点中8点以上

・採用される基準の例:給与は労働や負荷を考えると10点満点中6点程度しかあげられない

自分のお店が人を雇うための基準(採用する基準)と、世間が求めている報酬を含めた基準(採用される基準)のギャップを埋めていくことが、何よりも重要です。

 

 

採用計画を作る

採用計画を作るというのは、どんな人をどの時期に何人採用するか決めることです。そして採用する際には、入社時期に合わせて雇用保険や年金などの適用事業者の手続きをどう進めるか決定します。
さらには、入社後の教育スケジュールも設定しなければなりません。
細かいことを言えば、これらのスケジュールをその都度設定しなければならないということです。これは小規模の事業者にとっては、とてつもなく難しいことですよね。

解決方法としては、基礎となる採用計画書を入念に作り込むことです。しっかりと考えられた採用計画は、採用予定の人物像や時期などに柔軟性を持たせられると思います。
そうして完成した採用計画書を定期的に見直していきながら、実際の採用に使ってください。

 

「採用計画書DL」

 

 

意外と見落としがちなキャリアプランの策定

ほんの少し前まで、飲食業界や美容業界は職人の世界でした。腕の立つ人が強いのです。
しかし今では、それが通用しない時代になってきました。
ブラック企業、サービス残業、無保険、いきなりクビなど、今では大問題になる労働環境が当たり前に存在した時代もありました。
それでも業界は成長していましたし、他店の受け皿が十分にあったので問題になりませんでした。良く言えば柔軟、悪く言えば経営者の怠慢です。
しかし時代は変わりました。こうした雇用条件では人生が描けないと、色々な方面から苦言が出てきたのです。「教育環境を整えろ!」「保険は当然!」「賃金を上げろ!」「休みを増やせ!」などが代表的な条件でしょう。

これは今までの雇用条件から比べると、格段のコストアップにつながります。
しかし労働者の声に対応しなければ、会社や事業の未来はありません。

 

いまだに多くの店舗経営者の方々が、「ウチは独立志向のやる気ある人間しか採らないよ」と言ってはばかりません。もちろんそんな人材が来れば最高ですが、有能な人材がそのお店で働きたいと思う根拠はどこにあるのでしょうか?
何かが突出していればそれも可能でしょう。例えば、「最高の技術を提供している」「雇用条件が素晴らしい」「人間関係がとても良い」「会社の成長性が抜群」などです。
皆さんのお店では、何か突出しているものがありますか?
もしなければ、少なくとも従業員のキャリアアップの手助けとなるよう、未来が見通せる職場環境にしてあげなければなりません。

入社後の教育プランや店長→マネージャーといった職位のステップアップの仕組み、労働環境を円滑にする福利厚生プランなどです。

職場環境を整えもせず、良い人材を採用して売上アップを目指そうなんて無理ですよ!

 

 

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カテゴリー: 人材募集