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設計デザイナーの選び方

2018年08月08日

いよいよお店を作る段階になってきたら、「こういう雰囲気のお店にしたい」「こんな内装のお店にしたい」など考えていくことと思います。では実際に設計を依頼する際に気を付けることとはどういった事でしょうか。じっくり見ていきましょう。

 

 

デザイナーを選定するタイミング

多くの方が犯しがちな間違いの一つに、「設計を依頼するタイミングが遅い」というものがあります。

 
多くの方が、設計デザイナーに依頼する時期というのが、物件が決定してからなのです。

時系列で見てみますと、

 

事前に設計デザイナーが決まっていれば、少なくともヒアリングまでは終わっており、時間の掛かる「細部調整」や予算調整も、すでにコミュニケーションが確立されているため迅速に進んで行きます。
 

事前にデザイナーが決まっていない場合との時間的ロスは、2週間から1ヶ月になるでしょう。

家賃に例えると・・・かなりの無駄が省けますね。

 

 

売れるデザインとは?

よく「これが売れる店だ!」と言われている設計デザインがありますが、私が思うのは、あくまで結果論ではないのかということです。

確かに一定の戦略は理解しますが、内装デザインだけでお客様は来店するのでしょうか?

お店の「コンセプト」や「ターゲット設定」「価格戦略」「オペレーション」などが上手く噛み合って初めて「売れる店」ができると思います。

そういった意味で、総合的にしっかりとコンセプトを反映させた設計デザインが、売れる店に繋がっていくのです。


 

そのことを踏まえた上でまず行うべきは、しっかりと考えられたコンセプトを作り上げ、それらを各業務に落とし込むことです。

詳しくは「事業計画とコンセプトの作成」の各ページを見てください。

 

その後、設計デザイナーにそのすべてをしっかりと伝えます。
経験値の高い設計デザイナーならその意図をしっかりと汲んでくれるはずです。
 

もし、この段階で疑問や信頼性に自信が無くなるようでしたら、設計デザイナーの変更が賢明です。この段階での変更は、かなりの時間的ロスが生じますが、後悔して満足度の低いお店を作るよりは、はるかに合理的だと思います。

 

 

設計デザイナーを選ぶ基準

皆さんはどうやって設計デザイナーを選んでいるのでしょうか?

おそらく最初はほとんど知り合いなどのツテではないでしょうか?もちろんそれが悪いとは言いません。むしろ経験値という意味では、プラスに働く可能性が高いです。

ただ、その紹介による設計デザイナーが、「信頼に値しない」「仕事に疑問がある」のであれば非常に問題です。

 

そこでよく言われるのがマッチングサイトの活用です。
いくつかのサイトで設計デザイナーや工務店のマッチングなどが行われています。

 

しかしこれらの設計デザイナーを選定する際の基準が問題となります。

過去作品が多く載っているところが良いのか、または相見積もりを取って価格だけで判断するのか、話をした印象なのか・・・正直心許ないです。
 

一番良いのは施工現場を見ることですが、現実的ではありません。
 

 

それらの問題を解決する選択肢として、第三者のアドバイザーがいればベストです。
現場を熟知し、工事価格に敏感で、飲食業や店舗事業にも精通している人です。
しかも、常に施主である自分の立場に全面的に立って、的確なアドバイスをしてもらえる。
そういった理解者がいれば、これほど心強いものはありません。
 

そういったサービスが無料で行われる会社があればベストですが、無料でさらにフルサポートといった会社はなかなか見つかるものではありません。
 

通常、こういった立場になる人というのはいわゆる「コンサル」です。
 

しかし残念ながら、店舗事業に於けるコンサルタントの怪しさは、同業者の私ですら嫌悪感がします。現場経験のないプレゼンだけが上手いコンサルや、明確な手法を持たない素人レベルのコンサル、仕事が雑すぎるコンサル、無駄に高い、挙げればきりがありません。
 

話が逸れましたが、要するに真面目なコンサルタントをタダで使う方法があればいいのです。
 

そうでないなら、飲食の現場を熟知し、内装に関しての知識と経験があり、店舗立ち上げのフルサポートのある工務店や設計事務所を一つ一つ探すしかありません。

 

 

マッチングサイトを利用する注意点


 

内装の依頼先を見つけるサイトは幾つかありますが、問題はサイトの手数料が事実上「見積もりに上乗せ」されていることです。

表向きは無料ということですが、顧客紹介手数料(総工事費用の10%が平均)が施工業者に請求されますので、当然、見積もりに跳ね返ってきます。

掲載手数料方式でも、広告費用として経費がかかるので同じことです。
 

しかも問題は、それらのサイト運営者の多くが、現場を理解していないことです。非常に多くのトラブルを引き起こす火種になってしまいます。

サイトを利用するなら、必ず現場を熟知した担当者がいるサイトにしましょう。
 

正直、現場を理解できる担当者がいないというのはどうかと思います。
 

これらの問題を十分に考慮して、総合的な判断で設計デザイナーを選定してください。

失敗はできません。周りの方に協力してもらい多くの智恵を出し合って良いお店を作ってください。

 

 

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カテゴリー: 内装デザイン