物件を内見する際に気をつけることは?!
なかなか良さそうな物件が見つかったとき、本当にその物件で予定の業種が理想的に開業できるのでしょうか?物件の内見の際、確認しなければいけないポイントをお教えします。
何をもっても配管等の設備が第一!
物件の立地や家賃などの金銭的なもので納得したら、いよいよ内見となると思いますが、注意しなければいけないのは「開業予定の業態に合うか」ということです。
よく物件の検索サイトなどでは「重飲食可」「軽飲食可」「美容室可」「エステ可」などと表記されていると思います。
これはよく勘違いしがちなのですが、実は、これといった明確な基準がある訳ではないのです。
「ウチは軽飲食だから関係ないよね」ということではないのです。
それぞれの建物には当然付属設備があります。給排水設備、電気関連設備、空調関連設備などなど。それらが「一般的に」軽い飲食店などに向いているというオーナーサイドの「意見」なのです。
一般的に軽飲食に該当する「カフェ」でも、ランチやディナーにしっかりとした肉料理をたくさん提供した場合や、相当量の水道使用が想定される予定なら、実質的に「重飲食」となりうるのです。
ですから内見の際に、「重飲食」と書いてあったからといって、何も確認せず「大丈夫」と安心するのは非常に危険です。配管の大きさや電気設備の容量、既存設備の劣化具合など、専門性を必要とする設備の確認が非常に大切となります。
確認を怠ると、内装工事の際に多大なコストアップにつながりますので、十分注意して確認してください。
内装デザインがイメージできるか
よく言われるのが物件の持つ特性です。確かに言葉では伝えにくい特徴というのはあります。ただそこで気をつけるのは「直観」で、その物件で暖めた事業コンセプトを展開できるか、理想としたお店をイメージできるかということです。
直観というと何だか頼りないイメージもありますが、コンセプトの細部まで考え抜いたものがそこで展開できるか、その可能性が大きいかどうかが大事なのです。
具体的には、「給排水の位置」「電源設備の位置」「排煙設備の位置」などが関係してきます。
給排水の位置が遠ければシンク設置予定箇所から勾配を付けなければなりませんので、床を数十ミリ上げなくてはなりません。そうすると、十分な天井高があれば良いですが、なければローカウンター形式にするなどの対策が必要になってきます。そして当然コスト増として跳ね返ってきます。
ここにカウンターを造って、テーブルはここに幾つは位置して、厨房の位置関係はこうなり、動線はこうなる・・・。これなら理想に近いな、となったら大丈夫でしょう。
大きな資本を投じて開店する訳ですから、理想に少しでも近づけたいですよね。
予定の席数が確保できるか
内装のイメージを固めつつ並行し、間取り図を見ながら、「これなら30席は確保できる」など、売上げに関することを確認することも大事です。
事業計画に関連する座席数は、直接的に売り上げを左右します。
正確な数字は設計図に起こさなければ弾き出せませんが、内見の際は、スケールを持って物件の実寸を計測し、大まかにでも席数を割り出します。そしてこの物件なら数字面も整合性が出ると判断できれば、事業計画を達成できるとなる訳です。
視認性はどうか
内見後、席数も十分確保でき、内装のイメージも悪くないとなると、あとは実際に集客できるかということです。
看板はどこに設置できるか、30m先からでも十分確認できるか。
物件自体の視認性や集客力はどうか。外から店内の様子は確認できるか。
予定していた集客対策は十分効果を発揮しそうか。
いくら店内を素晴らしく造っても、集客できなければ意味がありません。
自店を簡単に発見してもらえる対策が十分に行えるかが鍵になります。
内見をする際、施工の素人である事業者だけでは正直心許ない気がします。
可能ならば、店舗のデザイナーをあらかじめ決めて欲しいですね。
そのデザイナーと物件を調査すれば、見落としがちな問題が大幅に減るでしょう。
素人にはない専門知識のあるデザイナーが、当然コスト面でも貢献してくれることと思います。
GENTRYコンサルティング では、優秀なデザイナーと提携し店舗を成功に導きます。