店舗商売は立地がすべて!か、を検証する!
「店舗商売は場所がすべて」といわれますが、本当にそうでしょうか?
立地は確かに重要ですが、良い条件の物件を取得すればそれで大丈夫なのでしょうか。
そもそも「良い物件」とはどういうことなのでしょう。
一つ一つ検証してみましょう。
店舗コンセプトに合っているか
そもそもどういったお店を開業したいかが明確でなければ、物件の探し様もないと思うのですが、現実には往々にして、物件さえ見つかればあとはどうとでも対応できる、と言った探し方が非常に多いのです。
例えば「串揚げ屋」を開業したい。
価格やメニューは、これまでの経験から大体こんなものでやっていく・・・。
そういった曖昧なコンセプトで大丈夫なのでしょうか。
一体何をもって「お客様に価値」を提供できるのでしょうか?
店舗のコンセプトが明確になってこそ、それに合った物件が必要になってくる。
これが正しい進め方ではないのでしょうか?
ターゲットコンセプトに合っているか
店舗コンセプトが設定された時点で、ターゲットとなるお客様は、おそらくほとんど決まっていることと思います。
そこで重要なのは、出店する予定の地域に、設定されたターゲットが確実に存在するかです。
「独身者なのか」「女性がメインターゲット」「客単価設定がこれくらい」「可処分所得はこの程度である所得の人」、などなどです。
中には、わざわざ足を運んでもらうタイプのお店だから、商圏は半径10km程度を考えているというお店もあるでしょう。
ですが、一般的には飲食店の商圏は徒歩5〜10分が限度と言われています。それ以上の距離となると、確かなウリがあり集客対策がしっかりできているのが条件となります。
広告宣伝や口コミなどの集客対策ができるか
物件候補がある程度絞られる段階で、集客はどのように行うかが重要になります。
以前は、新規オープン効果は3ヶ月程度続きましたが、今は短いと2週間程度で終わってしまいます。
そのようにならないためにも、スタートダッシュが掛けられるよう、しっかりとした集客対策を行うべきです。
「WEB販促はどうか」「近隣企業等への集客施策はできているか」「お店の明確なウリはできているか」「広告宣伝は効果的に行えていけるか」
それらの施策をしっかり行い、効果を即時検証していける体制を組むことが大事です。
人通りがあれば売り上げは上がるのか
物件を選ぶとき、一般的には人通りの寂しい通りの物件より、華やかな、人の往来が多い場所の方が良いです。しかしそのような場所は往々にして高額の賃料が掛かり、必死に働いているにも関わらず、得る利益はごく僅か。まるで大家さんのために働いているようなものです。
ここで大事なのは、売り上げではなく利益が上がるかという視点です。
例えば毎日売り上げが100万円あったとしても、物件賃料が1,000万円では全く意味がないのです。
そして大きな勘違いをしがちですが、一通りが多ければ多くの人の目に止まるという誤解です。
繁華街は競合他社が乱立している場所でもあり、すでに多くの看板や人目を惹きそうなデザインのファサードが施されています。
自店をより確実に視認してもらうには、さらに効果的なファサードや看板等のデザインが必要となります。
結局、物件を取得しただけでお店が繁盛することなどあり得なくて、確実な多くの施策を行なった場合に相乗効果を発揮してくるわけです。
もし集客施策がより効果的に行えるのであれば、人通りが多い少ないというのは問題ではなくなるのです。もちろんターゲットがしっかり存在していることが前提ですが。
何よりも店舗のコンセプトを明確にし、お客様を惹きつける魅力を発信することが最重要なのです。