自分の特性を活かそう!
最近は特定の業種で修行した人だけではなく、「プチ起業」「週末起業」「女性起業家」など、中々上向かない経済環境も手伝ってか、起業を目指す人が多いようです
その一方で、近い将来に起業・独立をしたいけど、具体的にどうすれば良いか分からない、という人もいます。手続きや集客、ブランディングなど、「コレ」で生活していきたいと考えてみたものの、具体的な方法が分からないのです。まずは基本となる自分の「ウリ」から見ていきましょう。
自分の棚卸し
多くの人は「自分にはコレがある!」という専門技術(調理、理美容、接客など)やコネクション(業界内外の人脈)などを持っていると思います。
まずは今まで自分が「経験したもの」「得意なもの」「知識があるもの(資格など)」を箇条書きにして挙げて下さい。簡単なレジのアルバイトや喫茶店での接客経験でも構いません。とにかく挙げてみましょう。
強みを活かす
箇条書きにしたことで、自分の「現状」を確認できましたね。これまでの人生を振り返ると、色々な経験をされていると思います。とても貴重なことだと思います。培ってきた経験や知識などの「武器」を活かさない手はありません。しかし多くの人が間違いやすいのが、自分の弱みや苦手なものを必死に克服しようとして、多くの時間と労力を費やしチャンスを逃すことです。それよりも、自分の長所を最大限に活かして、弱点については外部協力者に頼るほうが無駄がないです。
箇条書きで挙げた中から、嫌いなもの・苦手なものに☓をつけて下さい。
嫌いなものや苦手なものは、自分で行っても成長の可能性は低いからです。
次に、開業を考えている事業と関連するものには◯をつけてみましょう。
競合との比較
ここまで来たらもう一息です。
次に行うのはSWOT分析・・・聞いたことありますか?マーケティングの世界では基本となる考え方です。名前からして難しそうですが、何も難しく考えることはありません!
SWOT分析とは、内部環境と外部環境に属する4つの項目を分析して、事業の成功要因を導き出す手法です。内部環境である「強み」と「弱み」で自分の現状を把握し、外部環境である「機会」と「脅威」を理解することで、ビジネスチャンスを見つけ出します。
まず「強み」になるのが箇条書きで◯をつけたところです。「弱み」は☓をつけたところです。
「機会」と「脅威」に入るのが周辺環境です。
例えば、「機会」は「出店候補地に競合店が少ない」「出資者がいる」などです。
「脅威」は「近隣に有力競合店がある」「業界的に客単価が低下している」「人材確保が難しい」などが考えられるでしょう。ヘアサロン業界が良い例ですね。
ここで大切なのは、「脅威」を「強み」で乗り越えられるか、「弱み」を「機会」で克服できるかです。そして「機会」が多く発生した時が出店のチャンスなのです。
飲食店(肉料理)の具体例で見ていきましょう。
上記のような場合、出店地域での高客単価が見込めますので、高い技術力と独自食材で、客単価のアップを狙い、デフレ環境にも対応できます。
また、宴会などの設備がありませんので、肉料理のテイクアウトにより売り上げの向上を目指すのも良いでしょう。
さらにクロスSWOT分析という手法もあります。SWOT分析を「商材」「技術」「接客」「内装」「人材」「販促」など、より細かい分野で課題抽出を行うものです。具体例については省略しますが、クロスSWOT分析をそれぞれの分野で行えば、新たな対応策も見えてくることでしょう。
多くの店舗では、この基本的な強みの分析ができてないのを見かけます。
簡単そうですが、いざ走り出してしまうと周りが見えなくなりがちです。
店舗オープン前や起業前はもちろんのこと、開業後も時々立ち止まって自己分析をしてみてください。