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良い雰囲気のお店にするために(音編)

2018年10月17日

雰囲気がお店の売り上げを左右することは皆さんご存知だと思いますが、具体的に雰囲気とはどのようなことを指しているのでしょう?内装の観点か分析してみましょう。
今回は、音について解説していきます。
単純に音といっても上手く使いこなせれば効果的な世界観を演出します。基本的知識と基本の考え方を見ていきましょう。

 

 

音の基礎

 

基本的知識は割と簡単です。

まず音域ですが、よく言われる電波と基本的に同じです。

通常、人間が聞こえる可聴帯域は20Hz〜20KHzと言われています。
実際には60Hz〜16KKHz程度が一般的な可聴帯域でしょう。

以下は、一般的な音の帯域です。

 


そして、音には高い音ほどすぐに消えやすく、反射しにくいという特性があります。
逆に低い音は反射してもなかなか音量が下がらない傾向となります。
そして音量の違いがあります。

以下は、一般的な騒音のレベル(db=デシベル)を示したものです。

 


当然、お店の中で無用で大きな音は出したくありません。そういった場合どうすれば良いのでしょうか。

 

 

音の対策

まず当たり前のことですが、新しい機材を買うことです。厨房機器などは中古の程度が悪いものを使ってしまうと、非常に耳障りな場合があります。最近の機材は、省エネコンパクト低騒音設計となっていますので、昔と比べると桁違いに静かです。

次の方法としては、騒音を出す音源を壁で囲むことです。

【上の写真は解体工事の際、防塵・防音壁を付けてない状態です。非常にうるさいです。】

これは、設計段階で決めていかなければなりませんが、オペレーションとも密接に関係してくることですので注意が必要です。

例えば、食洗機などはシンクと共に、奥まった作業スペースに設置するなどの方法が可能です。また壁を設置することで営業上、見せなくて良いものを隠せます。

 

もう一つの方法としてあげられるのは、「マスキング」です。

他の音で嫌な音をかき消してしまおうという方法です。
これに当てはまるのがBGMです。
お店のコンセプトに沿ったBGMを効果的にかければ、余計な騒音を消し、心理的にも効果的な影響を与えることができます。コンセプトに沿った「音量」「選曲」で音を出し、世界観を作れば効果的です。

 

 

 

音のテクニック

有名な音響効果としてあげられるものが2つあります。
一つ目はハース効果

これは同じ音と音量ならば、最初に聞こえた方からだけ聞こえたと勘違いすることです。
二つ目はカクテルパーティー効果

これは心理学とも共通性があるみたいですが、様々な音がしている中、聞きたい音だけを聞くことができることです。

経験はありませんか。騒音の中知り合いの声に耳を傾けると少しだけ聞きやすくなるような。

 


この二つの効果を使えば、店内の余計な騒音で、お客様の雰囲気を壊さず過ごせていただくことも可能かもしれません。

例えば、厨房の洗い場の配置を奥の方に設計し壁で隠します。その手前には料理の仕上げスペースを設けます。カウンターには丁寧な作業を要するオペレーションを組み込んで視覚効果を狙います。
お客様は丁寧な仕事を見ようとし、この視覚効果により、カクテルパーティ効果が発揮されます。すると奥の洗い場の音を聞く心理状態ではなくなります。
さらにBGMとして少し低い帯域のものを天井から流してあげると、マスキング効果とハース効果も狙えます。

トイレなどの雑音は、壁や天井の壁紙に吸音性の高い素材を使うことによって音漏れを提言できます。

こういった音の効果も含め、設計デザイナーに十分相談して良いお店を作って下さい。

 

 

GENTRYコンサルティングでは、経験豊富なデザイナーと確実な施工をする工務店と提携しております。

 

 

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カテゴリー: 内装デザイン