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商品開発の基本

2020年10月22日

まず、しばらくサボってしまっていたことをお詫び致します。
言い訳にはなりますが、TOKYO DESIGNER’S というサイトを立ち上げていました。お店のデザインはもちろん、建築に関するスペシャリストを集めたサイトです。お店のデザインもデザイナーによっていろいろです。お客様に一番合ったデザイナーを選ぶことができるようにしました。みなさん東京で活躍しているトップクラスの方ばかりです。

久しぶりですが今回は、昨今のコロナ禍の影響でテイクアウトや通販に乗り出している飲食店が非常に多いと思います。それに対しての補助金も出ていますので、スタートは比較的無理はなかったのではないでしょうか。では実際に売上はどうなっているのでしょう。多くの方々が苦しい販売を強いられているのではないでしょうか。
それではその辺りも含めて紐解いていきましょう。



間違えやすい商品開発




 

実は世の商品開発の半分以上、私の肌感覚では8割くらいが間違った進め方をしています。
みなさん、技術はある程度持っていますよね。それがなければそもそも商品開発なんてできません。
では何が間違っているのかというと、ターゲットを見ていないのです。

「アホかー見てるわボケー!」と怒られそうですが掘り下げていきます。


現在のポジション

まず自店のポジショニングを確認してますか? いま現在、どの顧客層に受け入れられていて売上の向上が見込めるか。また技術力への信頼度やホスピタリティ度は世間と比べてどの位置にいますか。その確認ができていないと、どこに進めば良いか分からないですし、目標への道筋もはっきりしてきません。おおよそはわかっている方が多いと思いますがより明確化してください。


持てる技術

次に技術として何を持っていますか?
他店を圧倒する技術やかなり優位な技術力がありますか。世間には魅力的な商品が溢れています。もちろん、自分ならもっと美味しいものを作れるという自信もあると思います。しかしテイクアウトでもそうですが、通販となると越えなければいけないハードルが途端に高くなります。今まで培ってきた調理の技術とはまた違う能力が必要になってきます。
さらに次の問題です。


ターゲットの明確化

誰に向かって売りたいのですか?
多くの方が、「こんな商品を比較的若い30歳代を中心に、少し背伸びすれば十分購入可能な価格帯で販売すれば売れる。」といった感じで決めていませんか。そのターゲットとなる層の生活スタイルや所得・嗜好、トレンドまで考えていますか。美味いから売れるという考え方は、既存顧客がいる場合だけにしか通用しません。ましてや今までは、店内でのライブ感のある状況での提供でした。今度は、顔も分からない相手に売らなければいけないのです。


販売チャネル

売る方法はいくつ持っていますか?
多くの方が自社HPやBASEなどの販売サイトを経由しているのではないでしょうか。もちろんそれも良いのですが、それだけでは足りません。
共同販売や卸販売、OEMやデパ地下出店などやろうと思えばできることから、かなりの努力をしないと難しいものまで、様々な販売方法が考えられます。
そういった方法を「ウチには無理」と諦めるならば、正直のところ早々に通販事業は辞めた方が良いです。赤字を垂れ流すだけです。
いわゆるメーカーを参考に考えてみてください。ほとんどの企業が小売だけで成立している訳ではないのです。営業マンがいないなんて言い訳は聞きたくはないです。

メディア

宣伝方法はどのように考えていますか?
広告先の選定や広告の打ち方。また、商品の見せ方や販売ストーリーなど考えることはたくさんあります。
実は、商品開発する会社のほとんどがこの部分をかなり見落としています。例え良い商品を作っても認知されなければ売れるはずがありません。

食品加工会社さんたちは以前は、ビッグサイトなどでよくある食品展示会や〇〇ショーなどに出展して売り込んでいました。私も知人が出展したり関係者がいたりと、何度か行っていましたが最近はほとんど行きません。理由はほとんどの商品が似たり寄ったりで代わり映えせず、技術に関しても大幅な躍進も少ないからです。逆に大きな技術革新があれば今はネットですぐさま拡散されますし、各地の友人からの情報も上がってきます。その上で体験したものがあれば現地に行って確認します。

話が少しそれましたが、小規模店舗の場合ですと、自社HPやSNSなどの活用やブログが限界ではないのでしょうか。認知の方法は実は様々あります。また、広告の出し方というのもちゃんと筋道を立てて考えなければいけません。


戦略

次に考えなければいけないのは、新しい商品開発を誰に向けて売ることが最大の利益確保につながるか確認することです。
ここは本当に難しい部分です。先ほど考えたターゲットに反応させるにはどんな商品の切り口で、どういった売り方が良いのかという戦力を確認して立てなければいけません。
大抵の商品開発がこの時点でつまずきます。この部分を確認する方法としては、マーケットリサーチなどを活用するのが一般的ですが、小規模店舗の場合はそのコストをなかなか捻出できません。まず確認しなければいけないのは、各ターゲット層のタイプとそのトレンドの方向性です。開発する商品とトレンドが合致しているかを照らし合わせます。


予算

最後に一番大事な予算管理です。
多くの商品開発で行われている販売実態として、展示会への出展やWEB広告やインスタなどのSNSを活用されていると思いますが、その予算管理が非常に曖昧で少ないです。
いい商品を作るのは確かに手間とお金がかかります。しかしそれと同じくらいに広告販売促進費用を考えなければなりません。ここを考えない時点ですでに勝負に負けているのです。


以上のことを一つ一つクリアしていくには大変努力が必要です。しかしこれらをやらなければコロナ禍の中での売上向上や事業の柱として育つことはないのです。

次回は上記に書かれたことを一つ一つ解説していきます。



 

 

やっぱりコンセプト




 

基本的には、上記に述べたことをターゲットを中心に考えていきます。決して生産能力が、手間が、人材が、資金が、といった販売者側の都合で考えてはいけません。その考えを持って進め始めた時点でかなり厳しいものになっていく可能性が大きいです。
日本の会社はこの部分が非常に下手です。社内都合や社内政治を優先しがちですので、海外のスピードや感覚に圧倒的に遅れを取っています。
話がそれましたが、なぜ重要かと言いますと、ここで決めていくのは通販事業のコンセプトそのものになっていくからです。
コンセプト、コンセプトと口うるさいくらいずっと言っていますが、いろんな意見がありますが、一つ確実に言えることは「顧客にとっての価値」です。これが無くして成功はあり得ません。あくまで顧客サイドの価値です。
御社にとって通販事業とは何でしょうか?単なる副収入ですか?コロナで厳しいから乗り出しただけですか?在庫を捌けさせるための手段ですか?
これらの理由は顧客にとってまったく関係のない話です。
コロナが流行した時点では同情的な購買もあったと思います。しかしもうずいぶん時は流れています。店内で出していた商品に多少イロを付けただけでは、もう誰も見向きもしないのです。



つまりは事業計画です。




 

コロナウイルスのパンデミックという前代未聞の状況で、否応なく運営方針の切り替えを迫られた事業者が世界中にどれほどいたでしょうか。考えるだけでも涙が出そうです。惜しまれつつ廃業を選ばなくてはならなかった人も非常に多いと思います。

しかし生き残った者は立ち上がって前に進まなければなりません。

兎にも角にも始まった通販事業ですが、やはりいつまでも場当たり的に進めてもいけません。どうせやるならしっかりとした形にして事業の一つの柱として目指すのが良いのではないでしょうか。
単なる販売から、きちんとした通販事業としての顧客の獲得、ブランディング、既存事業との相乗効果までしっかりと計画に落とし込んでいくのです。

それにはしっかりとした事業計画が大事です。
ターゲットの選定やウリの作り方、資金計画、中長期の目標設定、コンセプトなどをしっかり計画して進めていくのです。
皆さんも以前お店を出されるときに考えたことがあるとと思います。それとまったく同じです。逆に言えば、そこまで考えないと結局は上手くいきません。そんなに安易な世界ではないのです。





GENTRYコンサルティングは、豊富なコンサルタントの経験と質の高いデザイナー、確実な施工をする工務店と提携し、繁盛するお店を作ります。

 

 

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カテゴリー: 販促